覆面ライターのつれづれ日記

顔出しNGで仕事をしているwebライターです。日々思いのまま、つれづれに。

取材大好き

先日、大学生のコミュニティを取材に行ってきました。みんな気持ちのいい学生さんばかりで、若い人ってすてきだなあ!と感激です。取材も行かせていただくことがありますが、取材の面白さはまたライティングの面白さとは違うところにある気がします。

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大事なのはノンバーバルコミュニケーション

資料を調べて書くことも大好きですが、取材は対象者のエネルギーをもらう場所としてとらえています。文章にしてしまえば同じ言葉でも、ノンバーバルコミュニケーション(動作などの言葉にならない部分のコミュニケーション)から得られることがとてもたくさんあります。

文字にしてみると「がんばります」というただの言葉が、
熱意を込めてこちらの手を握らんばかりに「頑張ります!」と言われた言葉なのか。
椅子に寄りかかってあごをさわりながら「頑張ります」と言われた言葉だったのか、
それともうつむいて唇をなめながらの「頑張ります」だったのか。
文字からだけは読み取れないこともあります。

遠隔インタビューでは、そのために前後の文脈まで読み込んで「きっとこんな印象で」と文章にするわけですが、それでもやっぱり読めないものもあります。

貴重なお時間を割いていただいたインタビュー記事は、誰が読んでもその場の情景を伝えられるようにしたい。その人の意図するところを間違いなく読み込んで、表出させること。それが目的であるように感じます。そのためには、ノンバーバルコミュニケーションの部分こそ、読み取って帰らなければならないものだと思っています。

取材は「エネルギーに触れる場所」

今回の大学生のコミュニティもそうなのですが、熱意をもって何かをやり遂げようとしている人、何かをやり遂げた人の取材は大変に楽しいです。一番楽しくないのは、義務的に「おれインタビューなんてやりたくないんだけど…適当に書いといて」と著書とか渡されてしまう取材ですね。それでも何とか使えるコメントを引き出すべく努力するわけですが。

何かをやり遂げた人は独特の雰囲気を持っています。顔の造作とは関係なく内側からにじみ出る「美しい!」があります。だからこちらも準備不足で行ったりすると、間違いなく負けてしまいます。勝負の場ではないですが、負けてしまうとよいインタビューは取れません。

先輩では「わざと負ける」という方もいらっしゃいます。こちらが下に出ることによって気持ちよくしゃべれる、という相手もいらっしゃるので。私はまだそんな相手に会ったことがないのですが、そういう出会いも楽しみにしています。いい取材の後は、カフェでお茶を飲みながらゆっくり反芻して記事の校正を考える時間が大好きです。良い取材は、こちらまで「美しい!」という輝きを分けていただける気がします。